皆さん、こんにちは。ブルースです🦇
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今回はファイナンス理論!
ファイナンス理論・・・
難しそう・・・
投資にはもちろん、日常生活や仕事にも活かせる考え方なので、少し学んでみましょう。
個別株とか不動産など様々な投資に応用が効く考え方の基礎について触れていきます。
今回はこちらの書籍を参考にしました。
この書籍は
- 投資がうまくなりたい
- 資産の配分やリスク管理を学びたい
- 仕事でも使える金融の知識を身に着けたい
こんな方にオススメできます。
ファイナンス理論って難しいイメージがあります(実際難しい)
しかし本書では、私のような数学が苦手な者でも理解できるように、基礎の部分を分かりやすく解説してくれています。
初学者が導入として読むのにオススメ!
ファイナンス理論とは様々な理論の総称のことです。
この記事では最初のステップである「プライシング理論」について触れていきます。
そのほかの内容も重要なものがありますが、また別記事でご紹介します。
目次
YouTube動画でも解説中
本記事の内容をYouTube動画でも配信しています。
動画であれば音声、画像も豊富に入っていますので、より分かりすくなると思います。
ぜひご覧ください(^^)
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ファイナンス理論って?
ファイナンス理論とは
本書によればファイナンス理論を一言でいうと「投資や金融に係る理論の総称」とのこと。
資産運用、企業金融など幅広くあるなかで、本書は資産運用に係る理論を中心に解説されています。
これから株式投資などを始めたい方や、金融を学びたい方が読むには良い本!
内容としても、電卓で計算できるもので解説されているので、数学が苦手な方でも読めます。
私も苦手ですが、理解することができました^_^;
投資に必要なこと
投資、運用をするうえで必要なことは
- プライシング理論=割安・割高を判断するため
- ポートフォリオ理論=何にいくら投資するか
- リスク管理=致命的な損失を避けるため
この3つです。
当記事ではすべての基礎になる「プライシング理論」について、引用しながら解説します。
ざっくり解説!
インデックス投資家でも勉強する価値あり
インデックス投資家だけど勉強の必要ある?
こんなふうに思うかもしれませんが、私はぜひ読んで学んでみることをオススメします。
- 投資するにはもちろん
- ビジネスの成功のため
- 日常のお金の使い方が上手くなる
こんな要素がふんだんに入った内容となっています。
さまざまなシーンで使える考え方!
以下より、本書の内容を一部引用し、ざっくり解説します。
公正価値を求める
投資の成功って?
投資の成功とはなんでしょうか?
定義するとすれば、「安く買って高く売る」「投資額よりリターンを得る」ことであり、これは株式、債券、不動産などどんな投資対象にも言えることです。
でも「いくらなら安い」のか分からないよ・・・
となりますよね。
株式などの投資対象は、投資家の期待が織り込まれるなど様々な理由で価格が変動します。
いくらなら割安なのか、いくらだと割高なのか、判断することが大切なのですが、パッと見ではそれは判断することが難しいです。
その対象の本来の価値を見極めることが重要であり、その価値のことを
公正価値 Fair value と呼びます。
この公正価値を計算しよう!
というのがプライシング理論。
公正価値を求めるために
公正価値を計算するためには
投資対象から得られる「将来キャッシュフロー」を求め
そこから期待収益率を割り引いて「割引現在価値」を計算する必要があります。
今回はこちらをかんたんに計算してみます。
牛を例にして考えてみる
牛を例にして「将来キャッシュフロー」を考えてみます。

5年間かけて、牛からミルクを取りそれを販売すると毎年50万円得られるとします。
そして最後の5年目にはお肉になってもらうことにしましょう。これを10万円とします。
そうすると5年間で牛から得られるキャッシュフローは260万円です。
じゃあこの260万円が公正価値?
答えは✕です。この段階では「将来キャッシュフロー」を求めたにすぎません。
この場合は5年間かけて260万円を手に入れますが、プライシング理論では公正価値とはなりません。
なぜなら、260万円を手にするために5年間という時間をかけており「すぐに手に入らない不便さ」を考慮する必要があるからです。
5年後の260万円は260万円ではないということ・・・?
「今のお金」と「未来のお金」
ではなぜそうなるか考えてみます。
もし「今」手元に260万円があるとして、それを銀行で年率1%で複利運用できるとします。
その場合は以下の図のようになります。

図のように、複利の効果で5年後には273万円まで増えます。
ここで言えることは、
いまの260万円と、5年後に手に入る273万円は同価値。ということです。
手元にあるお金は、さまざまなことや別の投資に使えます。ひょっとしたら銀行に1%で預けるよりも良い投資先があるかもしれません。
そういった意味で、早く手に入るお金の方が価値が高いことになるのです。つまり得られるタイミングで価値が変わると考えます。
お金は早く手に入るほうがより価値が高い!
割引現在価値
ここまでで、「今のお金」>「未来のお金」となることが分かりました。
プライシング理論では、この「未来に手に入るお金」を現在の価値に換算することをします。
将来キャッシュフローを現在の価値に換算しなおしたものを「割引現在価値」といいます。
将来得られるお金を現在の価値に計算しなおすこと。
将来キャッシュフローの値段はどうやって決める?
将来キャッシュフローから割引現在価値を求めるには「割引率」を決める必要があり、これは投資対象の「期待収益率」と等しくなります。
投資対象には様々なものがありますが、期待収益率は「投資家がその投資対象に期待している収益率」であり、リスクの大きさで決まってきます。
一般的なリスクは、「交通事故や火事に遭遇するリスク」のような使われ方をしますが、ファイナンスの世界ではそうではありません。
ファイナンスにおけるリスクは「将来キャッシュフローの不確実性の大きさ」を示すものです。
投資対象でリスクとリターンが違います。
- 貯金=ローリスク・ローリターン
- 債券=ミドルリスク・ミドルリターン
- 株式=ハイリスク・ハイリターン
といった具合で、リスクとリターンは基本的に比例関係にあります。
投資家は自らのお金をリスクにさらすので、ハイリスクな投資対象には相応のリターンを求める。ということになります。
より深く学んでいくと計算する方法がありますが、それはかなり上級編になります・・・
ここでは割愛します。
ここまでのまとめ
かんたんにまとめます。
①投資して得られる未来のお金は「将来キャッシュフロー」といいます。
投資対象を将来キャッシュフローに置き換えるのが最初のステップです。
②その後、割引率=期待収益率で将来キャッシュフローを割り引きます。
その結果求められたものが「割引現在価値」であり、現在の価格に換算したものです。
③最後に全ての割引現在価値を合計します。※例えば5年運用するなら5年分の合計
これで投資対象の「公正価値」を求めることができました。
この方法をDCF法(ディスカウント・キャッシュフロー法)といいます。
株式で公正価値を考えてみる
さいごに1例で、株式の公正価値をざっくりですが計算してみましょう。
ステップ① 将来キャッシュフローを計算する
ここではシンプルに配当金を毎年50円もらえるものとします。
1年後も5年後も同じ50円です。

ステップ② 期待収益率を算出
ステップ②では期待収益率を計算します。式は以下です。

β=投資対象がβ倍動く変動リスクのことです。今回は1.5倍とします。
指数の期待収益率は、インデックスファンドであるVTIとしましょう。今回は5%で計算。
無リスク金利は銀行預金とします。今回は0.5%で計算です。
これで計算すると7.25%が期待収益率となります。
ステップ③ 公正価値を計算
そうすると
- 1年目の配当/(1+期待収益率)の1乗
- 2年目の配当/(1+期待収益率)の2乗
- 3年目の配当/(1+期待収益率)の3乗
という具合になり、これを合算した数字で公正価値が求められますが、キャッシュフローが際限なく続くと計算が終わりません。
ここでは簡単にするために「等比数列の公式」を使って単純化します。
株価の公正価値=来期の予想配当額/期待収益率
今回は配当が50円、期待収益率が7.25%なので
50/7.25%=690円 これが株式の公正価値となります。
ちょっと複雑でしたね。説明不足もあると思いますが、こんな感じで色んな投資対象の価値を算出することができるのです。
その他の考え方
また株式の価値は正確にキャッシュフローに置き換えられないケースも珍しくありません。
その場合は「マルチプル法」というものもあります。
有名なものでいうとPERやPBRといったものがあり、どちらも株価の割安割高を判断する指標です。
PERは株価収益率で、株価/EPSで求められます。
EPSは1株あたり純利益のことを指し、株価が1株あたり純利益の何倍で取引されているかが分かります。
PBRは株価純資産倍率といい、株価/BPSで求められます。
BPSとは1株あたりの純資産額を指します。
どちらも同業他社などと比較して割安割高を見比べるための指標です。
まとめ
はい。というわけで今回は少し複雑でしたが、ファイナンス理論のなかでも基礎となる「プライシング理論」について書籍から引用して書いてみました。
もう一度今回の流れを書いておきます。
①投資して得られる未来のお金は「将来キャッシュフロー」といいます。
投資対象を将来キャッシュフローに置き換えるのが最初のステップです。
②その後、割引率=期待収益率で将来キャッシュフローを割り引きます。
その結果求められたものが「割引現在価値」であり、現在の価格に換算したものです。
③最後に全ての割引現在価値を合計します。※例えば5年運用するなら5年分の合計
これで投資対象の「公正価値」を求めることができました。
ちょっと難しいけど書籍から学んでみると面白いです。
次はポートフォリオ理論についても書いてみようかな!
それではまた!