皆さん、こんにちは。ブルースです🦇(ブルースTwitter)
この記事ではFIRE(Financial Independence Retire Early=経済的自由を得ての早期退職)という生き方の1つであるリーンFIREについて述べていきます。
- リーンFIREとは何か
- こんな人が目指すべき
- いくらあれば達成できる?
- 注意点はなにか?
- 倹約と投資をすぐに始めるべき
本記事をお読みいただければ、
- リーンFIREについて
- もし目指すならどうするべきか?
- 注意点は何か?
を理解することができます。
FIREについて学んでいこう!
まずはじめにFIREとは(FIREのことをご存知の方は、こちらは読み飛ばしてください)
- Financial(経済的な)
- Independence(独立)
- Retire(早期での)
- Early(退職)
これらの頭文字をとったもので、経済的独立と早期退職を意味します。
そしてこのFIREを目指して取り組むことがFIREムーブメントで、アメリカ発祥と言われています。
- 若いうちに労働から解放されて
- 経済的基盤を確保しつつ
- 自由を追求する
こういった新しい生き方で、日本でも段々と広まってきています。
FIREについてよく知らない方も多いと思います。記事を書いていますので、そちらをご覧いただいてから本記事を読んでいただくとよいかと思います。
目次
FIREの種類
先にFIREの種類をおさらいしておきましょう。
FIREは大別して4つの種類があると言われています。
- Fat FIRE(ファット)
- Lean FIRE(リーン)→今回はこちら
- Side FIRE(サイド)
- Barista FIRE(バリスタ)
上記をグループで分けると以下のようになります。
- Fat FIREとLean FIRE→労働はしない(こちらが王道)
- Side FIREとBarista FIRE→労働をする(こちらが亜種)
このように区別できます。
大前提としてFI(経済的自立)が前提です。
経済的自立とは、資産からの収入が生活費を上回っていることを指し、いずれのFIREであっても外せない条件です。
働かないと生きていけないのではなく、働いても働かなくても生きていける状態を作る。
FIREを考えるうえでは、この働かないことを選択できるというのが重要なポイントです。

リーンFIREとは?必要金額、メリット、デメリットを確認
リーンFIREとは?
上記であげたようにリーンFIREは、労働をしないFIREに分類されます。
労働よりも自由な時間にこそ価値がある。と考える人が目指しそのために倹約に励みます。
lean(リーン)という言葉には以下の意味があります。
- 身体が締まった、痩せた
- 少ない、乏しい
- 無駄がない、効率的な
この意味が示すとおり、リーンFIREは
基礎生活費を必要最低限の水準まで削ぎ落すことが求められます。
リーンFIREを達成している人はとにかくストイックです。
- 必要最低限の住宅に住み、インフラの利用も最低限
- 食事も自炊でコンビニや外食を利用しない
- 新しいモノを買うことが少ない
FIREの界隈で有名な方は、リーンFIREではなくとも、この倹約が上手な方々が非常に多いです。
その理由は、FIREの達成に一番重要な指標が「貯蓄率」だからですね。
クリスティー・シェンさんとブライス・リャンさん夫妻の著書では、貯蓄率とリタイアまでの年数について以下図で述べられています。
出典『FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド 』
投資リターンを5%の複利運用をしたとすると
- 貯蓄率10%→リタイアまで50年以上・・・
- 貯蓄率20%→リタイアまで30年以上・・・
- 貯蓄率50%→リタイアまで15年程度
- 貯蓄率80%→リタイアまで5年前後!!!
となり、50%以上の貯蓄率をキープできれば15年以下でのリタイアは十分視野に入ります。
80%にもなればなんと約5年でリタイアできる計算になります。
また日本におけるFIREの先人である穂高唯希氏や桶井道(おけいどん)氏の著書でも支出を抑えることの重要性には触れられています。お二人ともとにかくストイックでビックリさせられます。
リーンFIREはいくらで実現可能
結論、ざっくりですが独身であれば2,000万円~4,000万円あれば十分可能であると考えられます。
家族(特に子供)がいる場合は支出が高まるため、5,000~6,000万円あっても不足するでしょう。(子供1人を成人まで養育するための費用は2,000~3,000万円前後かかります。)
FIREの重要なポイントとして
- 生活費の25年分の資産を用意する
- 資産を利回り4%で運用に回す
- 資産収入>生活費
を成立させるという考え方があります。
その場合の必要な資産額は以下です。
- 月間10万円→年間120万円→3000万円
- 月間20万円→年間240万円→6000万円
- 月間30万円→年間360万円→9000万円
つまり、基礎生活費を10万円前後に抑えることができれば実現は十分見えてきます。
3,000万円だったら俺にも出来そうだな!
そう思う人もいるのではないでしょうか(^^)
基礎生活費を10万円に抑えるのは、工夫次第では十分可能ですね。
- 家賃(月5万円)
- 食費(月1.5万円)
- 通信費(月3,000円)
- 電気・ガス・水道(月1万円)
- 日用品/服飾費(月5,000円)
- 交通費(5,000円)
仮に上記で生活しても88,000円。
どうでしょうか?仙人のような生活ですが、独身なら努力次第で到達できるラインかと。
収入と支出しだいで、5年~10年ほどで実現する可能性があるのがリーンFIREのメリットの1つです!
- 3,000万円程度貯蓄し、投資に回す。
- 基礎生活費を10万円ほどにする。
この2点がターゲットになる!
頑張ったら10年以内で達成できるのは結構魅力的だ!
どんな人が目指すべき
リーンFIREは、こんな人が目指すべき!
- 物質的な豊かさよりも時間があることに価値を感じられる人
- 労働よりも他に取り組みたいことがある人
- 基礎生活費を抑えても生活満足度が落ちない人
リーンFIREをすると、「労働とモノ」が身の回りから無くなります。
労働から解放されるため、1日のほぼ全ての時間が自分の自由になります。
これはまさにFIREの一番の醍醐味であり、みんなが憧れるところですね。
- 起きる時間も寝る時間も自由
- 遊ぶ時間も自由
- 誰かに指示されることもない
全てが自分の裁量になる魅力は、サラリーマンをしていたら考えられないことです。
また余った時間を、別のことに使うのも自由です。お金をかけずにできることって実は沢山あります。
- ボランティアに行く
- 図書館に行く
- 運動する
全部自分で決められるって普通では到底できないこと!
リーンFIRE達成者には「ミニマリスト」の素養を持ち合わせた人が多いと考えられます。
ミニマリストとは
持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。「最小限の」という意味のミニマル(minimal)から派生した造語。
出典:コトバンクより
ミニマリストの生き方は、FIREを目指す人が参考にできる要素を多分に含んでいます。
彼らは、「モノ」を最小限にしながらも生活満足度を下げない達人です。
私も数冊本を読みましたが、なるほどな!と思わせるポイントが沢山ありました。
ご一読いただき「ミニマリスト」の考え方を学んでみると、生活をスリム化するメリットや手段が学べます。
注意点・デメリットを考察

ここまでリーンFIREの解説をしてきましたが、注意する点が当然あります。
ここでは注意しておくべきポイントとして3点あげています。
- 時間が余るが選択肢が少ない
- 暴落に極端に弱い
- 人的資本の低下により社会復帰のハードルが上がる
時間が余るが選択肢が少ない
FIREの問題点として「時間余り」がよくあげられます。
これまでは1日の8時間が仕事。通勤を合わせたら9~10時間は使っていたものが無くなるわけですから当然といえば当然ですね。
個人的な感覚ですが、ただ時間が余っているという状態は凄く苦痛だと思われます。
人間は忙しくしているときの方が充実感があったりするものです。
私自身も病気で仕事を休んでいた時期を経験しましたが、それはそれは「暇」でしたね。
そうならないためにも
- 自分は何をしている時が幸せなのか
- 続けていて苦痛にならないことは何か
- 人生の中でやりたいことは何か
をFIREする前からしっかりと見極めて準備しておく必要があります。
それにはバケットリストを使いましょう。自分が死ぬまでにやりたいことをまとめておくノートのようなものです。
ここにやりたいことを書き出して、1つひとつ潰していく。とにかくやりたいこと、その期限を書き出しまくって全部片っ端からチャレンジしてくのは面白そうです。
やりたいことが見つけられない!という方には以下の本がオススメです。
好きなこと×得意なこと×価値を感じることが重なるところに「本当にやりたいこと」があります。
その見つけ方を体系的に教えてくれる一冊です。
またリーンFIREをする人は、最低限の基礎生活費で生活することが必要なため趣味に大きなコストをかけづらい点もネックになります。
安価もしくは無料でできる趣味や活動を探しておくことが重要になるでしょう。
- 運動→公営のジムを利用する
- 読書→図書館を利用する
- 地域のボランティア
などなど、他にもお金をかけずにできることは沢山あります。
FIRE実践の前に、安価でできることを複数探しておくのがいいでしょう。
お金をかけずに楽しく過ごすのも知識と技術が必要。
暴落に極端に弱い
金融資産3,000万円でのリーンFIREは、超早期で実現できる反面暴落に極端に弱いです。
株式の暴落が起きると以下のようなことが起こります。
- 資産価値が40%~70%の下落
- 配当金が減配、もしくは無配となる
- これが数年復活しない可能性がある
もともと配当金、もしくは値上がりを加味した元本を取り崩しての生活が前提ですので、長期で暴落した場合は前提が崩れて立ち行かなくなる可能性は十分に考えられます。
人的資本の低下により社会復帰のハードルが上がる
上記のような暴落時に働くことを余儀なくされる可能性があります。
しかし長期にわたり仕事をしていない場合
- 人的資本の低下
- 社会的信用の低下
- 働く意欲の低下
このあたりは起こり得ると考えられます。
私もマネージャー経験がありますが人を採用する際に
- どんなスキルがあるか
- 良好なコミュニケーションとれるか
- 仕事の空白期間はないか
- ストレス耐性があるか
- 人間的に信頼がおけそうか
こういった部分をみています。労働・社会から離れれば離れるほどこういったリスクを抱える可能があることは十分に留意しておきたいですね。
雇われないリスクは想定しておくこと。
対策はないか
対策として2点あげます。
スキルを磨いておく
リーンFIRE中に余った時間を利用して、何らかのスキルを磨いておくことが武器になり得ます。
- 資格を取っておく
- 個人でできる副業を試してみる
- マイビジネスを考えて実践してみる
人的資本を低下させないことにも繋がりますし、何かあった時に稼ぐ力が残っていることがセーフティネットになると考えます。
起動に乗りそうならサイドFIREに切り替えるのはありですね!
バリスタFIREに切り替える
雇われる形にはなりますが、金融資産からの収入に加えて、労働からの収入を得ていく方法がバリスタFIREです。
週に3日~4日の労働でも社会保険を受け取りながら働くこともできますし、暴落した株価が戻るまで働きながら凌ぐという方法もありです。
投資と倹約が必須。すぐに取り組もう!
FIREを目指すのであれば、 取り組むべきことは3点。
- いまの仕事でできるだけ稼ぐ
- 倹約でお金の流れを最適化する
- 余剰資金を投資してお金を増やす
たったこれだけです。
それも早くやればやるほど効果が高いです。すぐにできることから始めてみましょう。
株式投資についての始め方は記事にしています。
高配当株投資の始め方はこちら
倹約には固定費の削減と変動費のコントロールを行いましょう。
それぞれ記事にしています。
まとめ
今回はリーンFIREについて、その実現のためのポイントと注意点を述べました。
- リーンFIREは、3,000万円程度の金融資産で実現できる!
- 倹約の高いレベルが求められる。目安、月7万~10万円での生活!(独身の場合)
- 資産が少ない状態でFIREするため、リスクをよく想定しておくことが重要!
- 暴落に極端に弱い。人的資本の維持とバリスタFIREへの切り替えを柔軟に!
- 投資、倹約はセット。できる限り早く取り組みを始めよう!
FIREの種類のなかでは、最短で達成できる反面、大きなリスクを抱えながらのFIREといえます。
とはいえ、独身であれば十分に実施ができる可能性があるFIREだといえます。
目指してみる価値はじゅうぶんにありそうです。
独身だったら迷わずチャレンジしてもいいかも!?
一方、家族がいる場合は、この形態でFIREするのは実現困難と考えます。サイドFIREやバリスタFIREで労働とセットのFIREを目指していくとよいでしょう。
今回の記事が皆さんのFIRE達成のために、お役に立てたらうれしいです。
これからもFIRE目指して一緒に頑張っていきましょう!!それではまた。